はじめに|ティーショットで“損している”ゴルファーへ
「ティーショットでOBを打ってしまって、今日はもうダメだ…」
そんな経験、月イチゴルファーのあなたにもあるのではないでしょうか。
実は、スコアが大きく乱れるホールには共通点があります。それは、ティーショットのミスから始まっているということです。
この記事では、飛距離よりも「どこを狙うか」が重要な理由と、月に1回しかラウンドしない忙しいゴルファーでも、今日から実践できる“狙いどころ”の考え方をわかりやすくご紹介します。
① ティーショットがスコアを左右する3つの理由
ティーショットは、そのホールの運命を大きく左右します。理由は次の3つです。
1. セカンドショットが楽になる
フェアウェイのベストポジションから打てれば、セカンドショットで無理をしなくて済みます。グリーンを狙える角度や距離を確保できれば、スコアも自然と安定します。
2. リスクの少ない場所から攻められる
池やバンカー、OBなどのハザードを避けたティーショットは、精神的にも余裕を生みます。1打目でミスをしなければ、その後も落ち着いてプレーできるはずです。
3. ミスのダメージが最小限で済む
完璧なショットは必要ありません。大けがを避けるティーショットを意識するだけで、トリプルボギーの可能性がグッと減ります。
② フェアウェイのどこを狙う?プロとアマの違い
テレビでプロゴルファーのプレーを見ていると、ピンポイントで狙って打っているように見えますよね。たしかにプロは、風やピンの位置を計算し、正確に球をコントロールする技術があります。
しかし、アマチュアゴルファーが同じように攻めるのは極めて危険です。
アマチュアに必要なのは「安全なマネジメント」
アマチュアがミスショットをしても大きなリスクにつながらないように、“外しても大丈夫なエリア”を狙うのが基本です。
たとえば、右がOB、左がラフというホールなら、絶対に右を狙ってはいけません。少しでも左サイドの広い部分を狙うようにしましょう。
③ 狙いどころの基本は「安全なサイド」
では、どのように狙いどころを決めればよいのでしょうか?
それは「安全なサイド」を把握することです。
ハザードの位置を確認する
池、バンカー、OBなどのリスクがどこにあるのかを把握するだけで、無謀な狙いは防げます。
たとえば…
- 右サイドに池→左サイド狙い
- 左が斜面→右フェアウェイ広めの位置狙い
スライサー・フッカーで狙いが変わる
自分の持ち球によっても、狙いどころは変わります。スライスが出やすい人は、あらかじめ左サイドを狙って右に戻る弾道を想定するなど、自分の“傾向”を理解して立ち位置を工夫するのもポイントです。
④ コースを読む力がミスを防ぐ
ティーショットを打つ前に、コースから得られる情報を読み取るだけでも、ミスを大きく減らせます。
ティーグラウンドからの視界に注目
ティーグラウンドの位置によって、フェアウェイの見え方や狙い方が変わることがあります。ブラインドホールやドッグレッグ(曲がったホール)の場合、打つ方向に注意が必要です。
ティーショットの前に事前にコース全体を把握し、危険なエリアを察知しておくことも重要ですが、ティーイングエリアに立った時の見た目も非常に重要です。
直感やイメージが大きく結果に反映されるのがゴルフです。ティーイングエリアに立った時に思い浮かんだ、良いイメージや悪いイメージを素直に認め、良いイメージの時は自信を持って、悪いイメージの時はティーイングエリアのどこにティーをセットするのかをよく考えてから1打目を打つようにしましょう。
GPSナビや距離計を活用
今やスマホやGPSウォッチ、距離計などで正確な情報を得られる時代。事前にハザードまでの距離、フェアウェイの幅、曲がり角までの距離を知っておくだけで、安心してスイングできます。
特にハザードまでの距離は必ずチェックしてください。奥に池が見えたとしてもその距離がドライバーのキャリーで超えるのなら余計な心配をしてしまうことにつながりますし、ドライバーで絶対に届かないハザードについては考えなくても良いからです。
⑤ 月1ゴルファーでも使える!狙いどころの決め方3ステップ
ここからは、具体的にどうやって“狙いどころ”を決めるかを解説します。どんなゴルファーでも簡単に使える3ステップです。
ステップ①:自分のミスの傾向を知る
まずは「自分がよくやるミス」を把握しましょう。
- スライス気味で右に行きやすい?
- フックして左に引っかけやすい?
- チョロやダフリのミスが多い?
傾向がわかれば、その逆方向に外しても大丈夫なエリアを狙うべきです。
傾向と言っても、アマチュアゴルファーは「日替わりスイング(*)」なので時期やその日によって大きく変わると思いますが、その日の傾向を最優先にして自分のミスや傾向を把握するようにしましょう。
(*)プロゴルファーと異なり、その日によってスイングが変わってしまうこと。
ステップ②:リスクエリアを確認する
ホール図や目視で、どこに危険が潜んでいるかをチェックしましょう。
- OBゾーン
- バンカー
- 池
- アンジュレーションの強い斜面
「入れたら終わり」なエリアには絶対にボールを運ばないという意識が大事です。
ステップ③:セカンドショットの打ちやすさを意識
ティーショットを打つときは、「その次にどこから打ちたいか」を考えておきましょう。
たとえば…
- 打ち上げより平坦なライがいい
- ラフよりフェアウェイ
- 苦手な距離を残さない
「次の一手」を考えながらティーアップすれば、自然と狙うべき方向が見えてきます。
⑥ 実践例:狙いどころを変えるだけでスコアが安定!
ケース1:右バンカーを避けたティーショット
右サイドにバンカーがあるホールで、以前は中央を狙ってバンカーに入ってしまうことが多かったAさん。
「とりあえず左サイドを狙おう」と決めてからは、ラフに行ってもバンカーを回避できるようになり、結果としてセカンドショットの成功率が大幅にアップしました。
ケース2:ドライバーをユーティリティに変更
距離が長いパー4で、毎回ドライバーで飛ばそうとしてOBになっていたBさん。思い切ってティーショットをユーティリティに変えたところ、フェアウェイキープ率が向上し、2打目のミスも減少。結果、平均スコアが5打以上改善しました。
まとめ|“狙う”より“避ける”が賢い戦略
月イチゴルファーがスコアアップを目指すなら、ティーショットの“狙いどころ”を考えることが何より大切です。
- プロのようにピンポイントで狙う必要はありません
- むしろ、「ここだけは避けたい」エリアを把握しておくことがスコアを守ります
- ティーショットは“攻め”より“守り”がカギ
たったこれだけで、次のラウンドからミスが減り、安定したプレーにつながります。
ぜひ、あなたも次のラウンドで“狙いどころ”の意識を取り入れてみてください。
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