はじめに

「もっと練習したいのに、時間がない…」
そんな悩みを抱えている初心者ゴルファーは多いのではないでしょうか。仕事に追われ、ようやく週末に時間が取れても、練習場に行けるのはせいぜい週に1回。上達したい気持ちはあるのに、「この頻度で本当に上手くなるのか?」と不安を感じている方もいるでしょう。
しかし、結論から言えば、週1回の練習でも十分に上達は可能です。大切なのは「どれだけ長く練習したか」ではなく、「どんな意図を持って練習したか」。質の高い練習を心がければ、限られた時間でも着実にスキルアップができます。
本記事では、そんな忙しいサラリーマンゴルファーに向けて、週1でも成果が出る練習ルーティンや、効率的な練習法をご紹介します。時間が限られているからこそ、“やるべきこと”を絞って、ゴルフキャリアを加速させましょう!

なかなか時間がないサラリーマンゴルファーこそ、
「量より質」にこだわりたいですね♪
週1練習でも成果が出る!1回の練習で意識すべき3つのこと
① 明確な目的を持って練習すること
時間が限られているサラリーマンゴルファーにとって、もっとも大切なのが「目的を持った練習」です。打ちっぱなしでただ何球もボールを打つだけでは、思うような上達は見込めません。”今日の練習で“何を改善するのか”、”どこに意識を向けるのか”を決めてから練習に臨むだけで、効果は大きく変わります。
たとえば、「トップの位置を安定させる」「右へのプッシュアウトを防ぐ」「アドレスの姿勢を確認する」など、小さなテーマでかまいません。毎回の練習でテーマを決めることで、上達に向けた“気づき”が得られやすくなり、無駄な球を打たずに済みます。
また、その日の練習テーマはノートやスマホにメモしておくと、過去の課題を振り返るうえでも役立ちます。週1の貴重な練習だからこそ、漫然と打たず、意識的に取り組むことが成長の近道です。



明確な目標をもってゴルフ力の向上を目指しましょう!
② 自分のルーティーンを持つこと
ラウンドで安定したショットを打つためには、「自分のルーティーン」を練習から定着させることが重要です。ゴルフはメンタルのスポーツでもあります。どれだけスイング技術があっても、毎回違う構えやタイミングではショットが安定しません。自分だけの“いつもの流れ”を作っておくことが、安定感につながります。
たとえば、構える前に深呼吸をする、素振りは2回まで、ボールを見る前に目標を確認する、といった一連の動作を決めておくのです。これを打ちっぱなしの練習から習慣にしておくことで、ラウンドでも無意識に同じリズムでスイングできるようになります。
特に初心者は緊張しやすく、ラウンドでは焦ってスイングが早くなりがちです。練習からルーティーンを繰り返しておけば、緊張場面でも自然に体が反応してくれるようになります。自分にとって心地よいルーティーンを見つけ、それを崩さないことがスコアアップの土台になります。



サラリーマンゴルファー風間の1日の練習ルーティーンを紹介します!
- はじめはウェッジ2本を持って素振り(クラブの重さを感じながらストレッチすることを意識)
- 58°で20~30yのアプローチ
- PWで今日の調子やミスの傾向を把握
- アイアンを10~20球(③で出たミスやこの日に修正したいことを意識して練習)この時、新しい悩みなどは考えず、意識することは多くても3個程度までにする
- ドライバー:飛距離よりもとにかく方向性を重視
- 直したいことに集中して課題のクラブを1球1球本番をイメージして練習
- 練習に持ってきたクラブで1球ずつ打つ
- その日の反省と次回の練習で意識することをメモに残す



ルーティーンは人それぞれで良いと思います!
自分なりのルーティーンを見つけて、有意義な練習を心がけましょう
③ 自分のスイングは動画で確認すること
自己流のスイングには、意外な“落とし穴”が潜んでいることがよくあります。自分では正しいつもりでも、実際にはフォームが崩れていたり、リズムが早すぎたりといったケースが少なくありません。そこで取り入れてほしいのが、「スイングを動画で撮る」習慣です。
最近ではスマホをスタンドに置くだけで簡単に撮影できるので、ぜひ練習中に数スイングだけでも撮影してみてください。後から見ることで、自分がどこでミスをしているかが客観的に分かりやすくなります。また、調子が良かったスイングも記録しておくことで、“良い型”の再現にも役立ちます。
特に初心者は、アドレス・テイクバック・トップ・インパクト・フォローの各ポジションでどこがズレているのか、自分の感覚と実際の動作がズレていることに気づくきっかけになります。自分のゴルフを客観的に見る習慣を持つだけで、成長スピードは大きく変わります。
自分のイメージ通りに体が動いている人は多くありません。スイングを動画で確認することで、意識していることができているのか、客観的に確認する習慣を身につけましょう。
動画を撮らずにスイング改造をしていると、どんどん我流のスイングとなってしまい、かえって修正することが難しくなります。理想のスイングに近づくためにもスマホを活用して、日々確認してみてください。
実戦力がつく!打ちっぱなしでの効果的なメニュー4選



ここからは、打ちっぱなしで実践力がつく練習メニューを紹介します!
ドリル①:ショートアイアンで方向性を安定させる
スコアアップには「方向性の安定」が不可欠です。特にショートアイアン(ピッチング〜9番)は、グリーンを狙う場面で使うことが多く、正確性が求められます。まずはこのクラブを使い、目標を決めて「左右にぶれないショット」を目指しましょう。
おすすめは、打席前方にある目標旗やネットを狙って、5球連続で同じ方向に打つ練習です。方向が安定しないときは、アドレス時のフェースの向き、肩のライン、スタンスの開きなどを確認する癖をつけましょう。ミスの傾向も記録しておくと、次回の改善に役立ちます。
また、初心者はついフルショットをしたくなりますが、まずはハーフショットで打点と軌道の再現性を高めることが大切。芯に当てる感覚がつかめてきたら、少しずつスイング幅を広げていきましょう。
ドリル②:7番アイアンでインパクトを強化する
アイアンショットの基本を学ぶのに最適なのが「7番アイアン」です。飛距離・扱いやすさのバランスが良く、インパクトを改善するにはこの番手での練習が効果的です。特に、ダフリ・トップが多い初心者は、クラブヘッドの入射角やリズムをチェックしましょう。
ここでおすすめなのが、「ティーアップ練習」。少し高めのティーにボールを置いて打つことで、体が突っ込まずに“待って打つ”感覚を養えます。ティーで打つとトップや空振りしやすくなりますが、これはスイング軌道の修正に最適なヒントになります。
また、インパクトゾーンの長さを意識して、ボールの前後20cmを低く長く振るイメージを持つと、芯に当たる確率が上がります。打点を安定させるには、「手打ちにならず、体の回転で打つこと」も忘れずに意識しましょう。



7番アイアンを制することができれば、アイアンショットの自信につながりますし、ショット力全体の向上が見込めます。
ドリル③:UTやフェアウェイウッドの感覚を養う
初心者にとって難易度が高く感じるクラブが、ユーティリティ(UT)やフェアウェイウッドです。地面から直接打つとミスが出やすく、苦手意識を持つ人も少なくありません。しかし、これらのクラブは長い距離を正確に狙うための武器。ぜひ週1の練習で慣れておきましょう。
効果的なのは、「ボールの先を取る意識」でスイングすること。ウッド系は払い打つイメージを持たれがちですが、実際にはアイアンのように軽くダウンブローに打つことがポイントです。インパクト時に体が浮くとミスになりやすいので、頭の位置を固定してスイングしましょう。
練習では最初にティーアップして感覚をつかみ、その後徐々に地面から直接打つように段階を踏むと良いです。ミスが続いても焦らず、テンポを一定に保つことが重要です。



飛距離が出るクラブほど、力んでしまうことが多いです。
ユーティリティーやフェアウェイウッドを打つ時はいつも以上にテンポを大事にしましょう!
ドリル④:ラウンドを想定した「3球ルール」
実戦で必要なのは、1球の重みを意識した“本番感”のある練習です。そこでおすすめなのが「3球ルール」という練習法です。これは、1球目:ドライバー、2球目:フェアウェイウッド or UT、3球目:アイアンやアプローチという順で打つ、ミニラウンド形式の練習方法です。
1球ごとにアドレスのルーティンを入れ、ターゲットを決め、ミスしたら“結果を引きずらずに次へ切り替える”意識を持ちましょう。たとえば、パー4のセカンドを想定してクラブを選び、次は「グリーンを狙う意識」でショットするなど、状況を頭に思い描きながら行うのがポイントです。
この練習は、スイングの精度を上げるというより、「コースでの思考力と判断力」を養うのに効果的です。限られた練習球の中で“本番を想定したショット”を積み重ねていくことが、スコアメイクに直結します。
練習場のどこかターゲットを決めて、ターゲットより右側には池があると思い込んで本番環境を想定して左側を打つようにする。ターゲットより20y手前にはアゴの高いバンカーがあると思い込んでしっかりキャリーを出すように意識する。というように、ただ単にボールを打つ練習から、常にラウンドを想定した練習を心がけましょう。
まとめ
仕事に追われ、思うように練習時間が確保できない…そんな週1ゴルファーにとって、「限られた時間でどう上達するか」は大きな課題です。しかし実際には、毎日練習することが必ずしも上達の近道ではありません。大切なのは、1回の練習ごとに明確な目的を持ち、内容を絞って取り組むこと。さらに、自分のルーティンを定めて型を作り、動画でフォームを確認することで、自覚と気づきが生まれます。短時間でも“狙いを定めた練習”を積み重ねていくことで、週1でも驚くほどの効果が期待できるのです。時間がないからこそ、効率と継続にこだわる。それが忙しいゴルファーがスコアアップを実現するための最大の武器です。
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